「残クレは、通常のマイカーローンより審査に通りやすいのか」
「過去の支払い遅延が影響しないか」
残クレ(残価設定型クレジット)を検討する際、上記のような不安を感じている人は多いのではないでしょうか。
残クレは、車両価格の一部を最終回に据え置くことで、月々の支払額を抑えやすくする支払い方法です。ただし、月々の支払額が低くなるからといって、審査に通りやすいとは限りません。
本記事では、残クレの審査に落ちる原因や申込み前に見直す条件、審査落ち後の対処法を解説します。支払総額・最終回の支払い・返却条件にも触れるので、自分に残クレが合うかの判断材料にしてください。

残クレの審査は必ずしも通常のローンより通りやすいわけではない

残クレは、車両価格の一部を残価として据え置いて月々の支払額を抑えやすくする仕組みですが、通常のマイカーローンより審査に通りやすいとは一律に判断できません。審査では月々の支払額だけでなく、申込者の返済能力なども確認するためです。
過去に支払い遅延やローン審査落ちの経験がある人でも、現在の信用情報や収入・借入状況によって審査結果は異なります。具体的な合格基準や一律の年収ラインは公表されていないため、「残クレなら通りやすい」と考えるより、現在の返済余力を整理したうえで申し込むことが重要です。
残クレの審査で落ちる原因

残クレの審査結果に関わる要因は一つではありません。具体的な審査基準や項目ごとの評価方法は一般に公表されておらず、各社が申込者の状況を踏まえて総合的に判断します。
ここでは、残クレの審査で落ちる原因を紹介しますが、いずれか一つの要因に当てはまっただけで、審査落ちが確定するわけではありません。審査に不安がある場合は、自分に当てはまる点がないか見ていきましょう。
支払い遅延や債務整理に関する情報が信用情報に残っている
支払い遅延や債務整理に関連する情報が信用情報に登録されている場合は、残クレの審査に影響する可能性があります。過去の返済状況は、申込者が今後も約束どおり支払いを続けられるかを判断する材料の一つになるためです。
信用情報機関には、クレジットカードや各種ローンの契約内容・支払状況などが登録されます。
携帯電話の通話料・通信料だけの未払いは、原則として信用情報機関への登録対象外です。しかし、端末代金の分割払いやクレジットカード払いを延滞した場合は、信用情報に登録される可能性があります。
支払い遅延が審査に与える影響は、遅延の期間や回数・現在の登録状況によって異なります。審査が心配な場合は、過去の記憶だけに頼らず現在の登録状況を確認しましょう。
希望する車両価格が収入に見合っていない
希望する車両価格に対して返済余力が不足している場合は、残クレの審査に影響する可能性があります。車両価格が高くなるほど契約後の支払負担も大きくなり、収入に対して継続して返済できるかを判断されるためです。
必要な返済余力は、年収だけで決まるものではありません。信販会社は収入のほか、負債・支出・過去の返済状況なども支払能力を判断する材料として扱います。そのため、年収が高くても、希望する車両価格や支払条件によって審査結果は異なるのです。
審査前には、毎月無理なく支払える金額を把握し、その範囲から車両価格を検討することが重要です。生活費や急な出費に備える資金も確保しながら、家計に無理のない車両価格を設定しましょう。
収入が不安定または勤続年数が短い
収入が不安定な場合や勤続年数が短い場合は、残クレの審査に影響する可能性があります。一般的なローン審査では、年収額だけでなく、雇用形態・勤続年数・収入の安定性なども返済能力を判断する材料になるためです。
たとえば、毎月の収入が大きく変動する場合や転職直後の場合は、今後も継続して返済するための収入があるか慎重に確認される可能性があります。
ただし、正社員ではないことや勤続年数が短いことだけで審査結果が決まるわけではありません。具体的な審査基準は各社で異なり、信用情報や既存の借入状況なども含めて総合的に判断されます。
現在の借入額が多く返済負担が大きい
カードローンやリボ払いなどの返済が多い場合は、残クレの返済金額を追加した後の支払余力が小さいと判断される可能性があります。
支払能力の判断では、収入に対して現在どの程度の返済負担があるかも材料となります。そのため、借入残高と毎月の返済額をあわせて確認することが重要です。
返済負担を整理する際は、カードローン・リボ払い・住宅ローン・ほかの自動車ローンなど、既存の返済を含めた家計全体の負担を把握しておく必要があります。
残クレ契約後も、生活費・税金・保険料などを支払いながら返済を継続できる金額か確認しましょう。ボーナス払いを組み込む場合も、賞与が減ったケースを想定して支払える金額にしておくことが大切です。
短期間に複数のローンへ申し込んでいる
短期間に複数のローンやクレジットへ申し込むことも、審査に影響する可能性があります。
ローンやクレジットへ申し込むと、申込に関する情報が信用情報機関に一定期間登録されます。審査時には申込情報も参考資料となるため、短期間に複数の申込履歴が確認された場合は、信用情報や返済能力などとあわせて慎重に判断される可能性があります。
ただし、申込履歴だけで審査結果が決まるわけではありません。信用情報や現在の借入状況・返済能力なども含めて総合的に判断され、申込情報がどの程度影響するかも審査先によって異なります。
なお、審査に不安がある場合は、複数社へ続けて申し込むのではなく、信用情報や現在の返済負担を確認したうえで申込先を絞ることが大切です。
残クレの審査落ちを避けるために見直したい条件
残クレの審査落ちを避けるには、申込先を増やす前に、現在の信用情報や返済負担、申込条件を確認することが重要です。自分の状況に合った条件へ整えることで、無理のある申込みを防ぎやすくなります。
もちろん、条件を調整しても審査通過が保証されるわけではありません。審査に通ることだけを目標にするのではなく、契約後も無理なく支払いを続けられるかまで確認したうえで申し込みましょう。
信用情報と現在の借入・返済状況を確認する
過去の支払い遅延に不安がある場合は、残クレへ申し込む前に信用情報と現在の返済状況を確認しましょう。信用情報では、ローンやクレジットの契約内容・借入残高・支払状況・申込履歴などを確認できます。
また、開示結果から、過去の延滞などが現在も登録されているかを把握できます。ただし、審査は信用情報以外の情報も含めて各社が判断するため、開示結果だけで審査に落ちた理由を特定することはできません。
登録内容に心当たりがない場合や事実と異なる場合は、まず登録元会社へ問い合わせます。
現在も未払いがある場合は、まずは支払いを済ませることを優先しましょう。
頭金や車両価格を調整して返済負担を抑える
希望する車の価格に対して返済負担が大きい場合は、頭金や車両価格を調整して借入額を抑える方法があります。借入額が小さくなると、月々の支払いや契約期間中の負担も軽減しやすくなります。
借入額を減らすには、頭金を増やすほか、車両価格を下げたり、グレードやオプションを見直したりする方法があります。現在の収入と毎月の支出を確認し、契約後も無理なく返済できる金額まで借入額を調整することが大切です。
ただし、頭金や車両価格の調整は、信用情報に関する問題を解消する方法ではありません。審査では複数の要素が確認されるため、借入額を減らした場合でも審査結果は申込者の状況によって異なります。
頭金を増やす際は、生活費や急な出費に備える資金を確保しておきましょう。手元資金を残したうえで頭金に充てれば、契約後の家計への負担を抑えやすくなります。
申込内容の不備や申告の食い違いをなくす
申込内容の誤りや提出書類との食い違いは審査に影響する可能性があるため、提出前に申込内容を正確に確認することが重要です。不備があると追加確認が必要になり、審査に時間がかかる場合もあります。
年収・勤続年数・勤務先情報・現在の借入額などは、給与明細や源泉徴収票、借入先の明細などを確認しながら記入します。記憶だけに頼らず資料と照らし合わせることで、数字の桁間違い・入力漏れ・勤務先名の誤記などに気づきやすくなります。
転職や住所変更があった場合は勤務先や住所が現在の情報になっているかも確認が必要です。すべての項目を入力した後は、提出書類と照らし合わせ、申告内容の食い違いがないか確認してください。
なお、審査を有利にする目的で、年収や勤続年数を実際より多く記載したり、借入額を少なく申告したりする行為は避けましょう。確認できる情報をそのまま正確に記入することが基本です。
残クレの審査に落ちた場合の対処法
残クレの審査に落ちた場合は、すぐに別の申込先へ申し込むのではなく、審査に影響した可能性のある点を確認することが重要です。
一度の審査落ちによって、将来にわたって車を購入できないと決まるわけではありません。確認した結果に応じて、条件を整えて再申込みするか、別の購入方法へ切り替えるかを判断します。
審査通過だけを目的に申込みを繰り返さず、現在の状況に合った方法を選びましょう。
原因を見直してから再申込みを検討する
再申込みは、前回の審査時から収入や借入状況などに変化があったかを確認してから検討します。
審査理由が開示されない場合は、自分で確認できる項目から影響した要因を探ります。申込内容の誤りや信用情報の登録状況に加えて、「希望する車両価格が収入に見合っていたか」「既存の借入を含めた返済負担に無理がなかったか」も振り返りましょう。
申込情報には一定の登録期間がありますが、期間が経過しただけで審査条件が改善するわけではありません。収入や借入状況・信用情報などが前回と同じであれば、再び審査に落ちる可能性があります。借入残高が減った・収入が安定したなど、審査条件に変化があるかを確認したうえで再申込みを検討しましょう。
信用情報に不安がある場合は自社ローンも比較する
信用情報に不安があり残クレの利用が難しい場合は、別の購入方法として自社ローンを検討できます。
自社ローンは、販売店が独自の審査基準で利用可否を判断する仕組みです。一般的な信販会社のローンとは審査基準が異なり、現在の収入や支払能力などを確認するため、残クレの審査に通らなかった人でも利用できる可能性があります。
ただし、自社ローンは審査の通りやすさだけで選ばないことが重要です。車両価格や手数料などを含めた支払総額・支払回数を確認しましょう。あわせて、所有権や保証人・頭金の条件・支払いが遅れた場合の扱いも確認しておくことが大切です。契約条件によっては、支払総額が大きくなる可能性があります。
審査に通るかだけで決めず、契約後も無理なく支払いを続けられる方法を選ぶことが大切です。
\ カンタン無料審査!他社で断られた方もご相談ください! /
残クレは自分に合う契約条件か再確認しよう

残クレの審査に通っても、そのまま契約するのではなく、自分の家計や車の使い方に合っているかを確認する必要があります。
契約を決める前に、金銭面と車の利用条件の両方から、自分に無理のない契約かを判断しましょう。
月々の支払額だけでなく支払総額と最終回の支払いを比較する
残クレを検討する際は、月々の支払額ではなく、最終的にいくら支払うかまで確認します。残クレは車両価格の一部を残価として最終回に据え置くため、月々の負担が小さくても、支払総額まで小さくなるとは限りません。
支払総額を比較する際は、頭金・分割期間中の支払額・手数料や利息・最終回支払額まで含めて計算します。通常のマイカーローンや自社ローンと比べる場合は、金利や支払回数、手数料などの条件も確認し、最終的な支払額にどの程度差が出るかを見てください。
残クレでは、契約満了時に車両の返却・買い取り・乗り換えなどから方法を選ぶのが一般的です。買い取りで最終回支払額を再クレジットにする場合は、別途審査や利用条件が設けられている場合があります。契約時点で、最終回にどの方法を選ぶ可能性が高いかまで想定しておくと、必要な資金を準備しやすくなります。
特に車を長く所有したい人は、月々の安さより、最終回支払額まで含めた総負担を通常のマイカーローンや自社ローンと比べたほうが、自分に合う支払方法を判断しやすくなるでしょう。
| 比較項目 | 残クレで確認する内容 | ローンと比べる視点 |
| 月々の支払額 | 残価を除いた期間中の支払額 | 毎月の支払額にどの程度差があるか |
| 最終回の支払い | 据え置かれた残価と支払方法 | 最終的に一括払い・再クレジットが必要になるか |
| 支払総額 | 手数料や利息を含む総額 | 契約期間全体の負担がどう違うか |
| 契約満了時 | 返却・買い取り・乗り換えの条件 | 車を所有する場合の負担 |
走行距離制限や返却時の追加精算を確認する
残クレで車を返却する場合は、走行距離や車両状態の基準を超えないか契約前に把握しておきましょう。契約で定められた基準を超えると、返却時に追加精算が発生する可能性があります。
返却時の追加精算を避けるため、残クレの契約条件を事前に確認します。具体的には、走行距離の上限・傷やへこみの査定基準・改造の制限・事故や修復歴の扱いなどが確認項目です。基準や精算方法は商品によって異なるため、契約書や販売店の案内で利用するプランの条件を確認してください。
特に通勤や旅行で長距離を走る人は、契約期間中の走行距離をあらかじめ見積もっておく必要があります。上限を超えそうな場合は、超過時の精算額まで含めて負担を想定しておくと、契約後の想定外の出費を防ぎやすくなります。
また、車を長く所有したい人や自由にカスタマイズしたい人も、残クレの返却条件と使い方が合うかを検討しましょう。返却を前提とした条件が自分の使い方に合わない場合は、通常のマイカーローンや自社ローンのほうが適している可能性があります。
残クレの審査前に信用情報と返済余力を確認しよう
残クレは月々の支払額を抑えやすい支払方法ですが、月々の負担が小さいからといって、通常のマイカーローンより審査に通りやすいとは限りません。申込みに進む際は、毎月の返済額を踏まえ、希望する車両価格が収入に見合っているかを判断することが大切です。
さらに、最終回の支払いや返却条件まで考慮し、契約後も無理なく支払えるか、車の使い方に合っているかまで検討してください。
自分だけで判断するのが難しい場合は、申込みを繰り返す前に販売店や金融機関へ相談するのがおすすめです。仮審査を利用できる場合は活用し、返済負担や契約条件に納得したうえで申込みへ進みましょう。
家田 浩二
株式会社ファンカーズ 代表取締役
「過去ではなく、現在と未来を見る」という理念のもと、自社ローンを活用した車の購入サポートを展開。金融事故や信用不安を抱える方でも愛車を手にできる環境づくりに取り組み、車を通じた社会的信用の回復を全力でサポートしている。
コラム一覧に戻る