ハリアーとNX…2つのSUV

高級クロスオーバーSUVであるトヨタ「ハリアー」とレクサス「NX」のボディサイズやパワートレーンなど、この2つのモデルはとても似ている。ブランドの違いはあっても、兄弟車のような間柄とも言える。

まず、ハリアーはもともとレクサス「RX」として北米で販売されていた。しかし、北米を中心とした市場では大きな車体が好まれる為、RXは2009年登場の3代目から独自の車体を設けフルモデルチェンジを実施する。3代目RXは日本でも販売されたが、日本では車体が大きすぎて歴代のユーザーから敬遠されるようになり、国内専用車として開発され、2013年に発売されたのが3代目ハリアーである。
そして、NXはレクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVとして、2014年に新登場する。国内専用の3代目ハリアーが登場したことで、NXという新モデルが生まれたことが見えてくる。

3代目のハリアーは全長4725×全幅1835×全高1690mm、初代のNXは全長4640×全幅1845×全高1645mm。NXの方が全幅以外はハリアーより若干コンパクトだが、両車ともホイールベースは2660mmで共通となる。
また、トヨタとレクサスの違いで少し出力特性が異なるものの、両車のターボ、ハイブリッドというパワートレーンに採用されているエンジン、モーター(ハイブリッド)は、いずれも同じ型式になっている。ただし、トヨタと高級ブランドレクサスの違いで、車両価格はNXの方が100万円以上高価になっている。因みに車両本体価格は、ハリアーのターボは338万円台~405万円台、NXのターボは466万円台~506万円台。ハリアーのハイブリッドは377万円台~460万円台、NXのハイブリッドは530万円台~570万円台となる。

ハリアーを選ぶポイントはやっぱり国内の交通環境に適した国内専用車であることでしょう。初代から2代目にかけてやや全長が伸びたが、3代目へはほぼ同じ車体サイズで留められている。
外観は初代2代目に通じる造形が継承され、ハリアーとしての進化を実感できる。また、高級感も継承されており、室内も高級感のある洗練されたデザインに仕上がっている。
運転するとRXに比べ、軽量なハリアーは身軽な走りで、市街地を運転する際に操作のしやすさを実感できる。歴代ハリアーに慣れ親しんだ感覚がそのまま継承されているといえるだろう。
発売された当時の段階で、スマートフォンを置くだけでケーブルの接続なしに充電できる機能や、「トヨタ・セーフティセンス」に通じる安全・運転支援機能など充実した装備が用意されていた。

NXは、レクサス特有のスピンドルグリルと車体側面の彫刻的な外観で、海外の競合他車と戦うSUVであることを一目で感じさせる。ハリアーと比べるとレクサスらしい強い個性的な造形は、威圧的であり、近寄り難さもある。
また、室内も造形の一つひとつが線や形を主張した内装も外観に通じるいかつさがある。内外の造形は、競合の海外メーカーのコンパクトSUVとも異なり、レクサスであることを強く主張している。ハリアーと違い世界で戦う車、それがNXの価値で選ぶ理由になるだろう。