トヨタが先頭を走る「コネクテッドカー産業」

近年自動車業界には、自動運転やコネクテッドカーの波が来ており、自動車業界向けIoT(Internet of Things)分野が最大のビジネス化している。コネクテッドカー産業に関係するのは、自動車産業や物流産業に加え、コネクテッドカーには欠かせない携帯電話事業者、コンテンツプロバイダーなど多岐にわたる。

自動車業界を揺るがす「ACES」
ACESは、自動化(Autonomous)、コネクテッド(Connected)、電気化(Electric Vehicle)、シェアリング(Sharing)のそれぞれの頭文字を取って、呼ばれる略名である。

国内で最も目立った動きを示しているのがトヨタ自動車である。トヨタはコネクテッドカー推進のために2016年4月に500~600人規模の組織「コネクティッドカンパニー」を設立。2016年11月には、今後、全車に通信機能を搭載していくという「コネクティッド戦略」を発表。まずは、2020年までに日米のすべての車種をコネクテッド化するという。トヨタのコネクテッドカー向け通信基盤は、KDDIが構築を担う。

トヨタが戦略を転換した理由は、今後自動車業界ではビッグデータを使った新たなビジネスが重要になる。また、現状は自律型の自動運転システムが主流だが、今後はコネクテッドカーの仕組みで、より安全性を高められる協調型の自動運転システムが求められるため必要になってくる。

もう1つ理由は、所有から利用の流れなど、自動運転がもたらす産業構造の変化への対応である。トヨタはコネクティッド戦略の中で、APIを様々な事業者へ開放し、新たなモビリティーサービスを創出するための「モビリティサービス・プラットフォーム」を構築する。協業先としてはライドシェア、カーシェア事業者なども想定し、既に米ウーバー・テクノロジーズなどとの提携も進めている。