GAZOO、GRスーパースポーツコンセプトを東京オートサロン2018で初公開…熱効率50%実現

トヨタGAZOOレーシングは、1月12日に幕張メッセで開幕した東京オートサロン2018で、次世代スーパースポーツカー『GRスーパースポーツコンセプト』を初公開した。
GAZOOレーシングカンパニーのプレジデントを務めるトヨタ自動車の友山茂樹副社長は、同日開いたプレスカンファレンスで、GRスーパースポーツコンセプトは、WEC(世界耐久選手権)に参戦している現役のレーシングマシン『TS050』とほぼ同じパーツで構成されたロード・ゴーイング・カーと紹介した。
GRスーパースポーツコンセプトのベースになっている『TS050』は、ル・マン24時間レースなどで知られるFIA世界耐久選手権(WEC)のトップカテゴリーLMP1クラスに参戦している、世界トップクラスのポテンシャルを持つレーシングカーで、『TS040』の後継モデルにあたる。
GRスーパースポーツコンセプトは、市販化を視野に入れた開発をおこなっており、ワールドプレミアは2019年、その後2020年に市販モデルとして発売される事が予想される。スペックに関しては、乗車定員は2名、この流麗かつ斬新なフォルムの下には実戦で、鍛えられた2.5リットルV6ツインターボエンジンとレース用のハイブリッドシステムTHS-Rを搭載している。このパワーユニットは、高効率のEVシステムと希薄燃焼エンジンの組み合わせにより、すでに熱効率50%を実現しており、最高出力は1,000phになるという。現在さらに高い値を目指して開発を進めているとした。価格は、不明だが現在トヨタで市販している全車よりずば抜けて高価なクルマになるの間違いないだろう。
またGRスーパースポーツのテストカーも合わせて初披露され、友山副社長は「TS050の魅力を可能な限りダイレクトに、そして扱いやすく、そういうスポーツカーを実現することを目指して、ここにあるテストカーを走らせつつ開発を進めている」と説明した。
その上で「私はかねてよりレースで培われたノウハウを様々な制約の中で、いかに市販車に落とし込むことができるか挑戦することがGAZOOレーシングの目指すクルマ造りであると申しているが、市販車両をレベルアップしてスポーツカーを造るのではなくて、現役のレーシングカーからスポーツカーを造るというトヨタにとってはまったく新しい挑戦が始まっている」と締めくくった。