「カローラスポーツ」買うならグレードは?パワートレーンは、ハイブリッド?ターボ?

トヨタ自動車が6月26日に発売した、5ドアハッチバック型の「カローラスポーツ」。それまでの保守的なカローラのイメージを変えるアグレッシブなデザインへ変貌。更にカローラスポーツは「オーリス」の後継車というこもあるが、全幅が1790mmと日本国内で販売されるカローラシリーズとしては初めての3ナンバーサイズとなる。(派生モデルは除く)
■仕様
パワートレインは、1.8Lエンジンとモーターを組み合わせるハイブリッド(HV)と、1.2Lターボエンジンの2仕様をラインナップ。そして、ターボに半クラッチやギア合わせを気にせず、ストレスなくマニュアル運転を楽しめる6速MT(マニュアルトランスミッション)が8月に発売される予定。また、MT仕様のユーザーも選べる様に、3グレード(「G”X”」/「G」/「G”Z”」)全てに用意される。
◆〈iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)〉2018年8月発売予定
ドライブモードセレクトでSPORTモードを選択すると、iMTがスタンバイ状態になる。この状態でドライバーの変速動作を検出すると、コンピューター制御により、エンジン回転数を車が自動的に合わせて、スムーズな変速をアシストする。素早いクラッチ操作でもショックが少ない為、ワインディングや登降坂路でスポーティなドライビングが楽しめる。また、SPORTモードへの切り替えなしでも発進アシスト機能が作動。発進時のクラッチ操作を検出し、エンジン出力を最適に調整することでクラッチのみでの発進操作をよりスムーズに行えるようにした。

最初に悩むエンジンだがカローラスポーツは、HVもターボ(ガソリン)も基本的な装備に差はない為、自分に合った仕様を選択することができる。まず、分かれる選択肢になるのが、「FF」か「4WD」で分かれる。「4WD」はターボモデルのみの設定となる為、4WDが欲しいというユーザーはターボになる。また、6MT仕様もターボのみとなる。
◆〈アクティブトルクコントロール4WD〉
前輪駆動に近い状態と4輪駆動状態を自動的に電子制御する。通常の走行時には、燃費効率のよい走りを実現。発進・加速時や滑りやすい路面、コーナリング時には、車両の状態に合わせて最適な駆動力を後輪に配分する。
「4WD」やMTの縛りのないユーザーでは、10速スポーツシーケンシャルシフトマチック(CVT車に標準装備)でマニュアル感覚を楽しめるターボか、燃費性能が魅力的なHVに分かれる。

ハイブリッドモデルはなんといっても、34.2km/L(JC08モード Gグレード)という燃費性能が魅力になる。他には、エンジンを停止して、静かに走行可能な「EVドライブモードスイッチ」をハイブリッド車に標準装備。モーターのみを使って走行するモードで、早朝・深夜や屋内の駐車場などで、エンジン音や排気ガスを気にすることなく走れる。
ターボモデルでは、CVTでもマニュアル感覚を楽しめるのが魅力になる。10速スポーツシーケンシャルシフトマチックは、シフトレバー又はステアリングホイールに搭載されたパドルシフトにより、ドライバーが積極的にマニュアル感覚の操作を行え、アクティブな走りが楽しめる。ドライブモードセレクトでNORMALモード選択中は変速応答性向上と変速ショック低減のため、変速中にエンジントルクをきめ細かくコントロールし、スムーズかつ鋭いレスポンスの変速を体感できる。SPORTモード選択中は、さらにシフト操作に対するレスポンスを向上させ、変速中のG変化をチューニングすることで、小気味良い変速を楽しめる。パドルシフトは、Mポジション走行時だけでなくDポジション走行時でも、ステアリングから手を離すことなく指先の操作で俊敏なシフトアップ、シフトダウンが可能。10速スポーツシーケンシャルシフトマチックがより楽しいドライビングを予感させてくれる。
※パドルシフト[G“Z”、Gに標準装備。G“X”に寒冷地仕様選択時、本革巻き3本スポークステアリングホイール、ステアリングヒーター、本革巻きシフトノブとセットでメーカーオプション装着可能]
■グレード
グレードは、パワートレインごとに3つのグレードが用意され、「G」をベースに、上級グレードの「G”Z”」と、装備を省いた「G”X”」となる。GとG”X”の価格差は11万8800円(ハイブリッドは10万8000円)、GとG”Z”の価格差は16万2000円となっている。グレード間の機能的な差はAVSが、G”Z”にオプション設定される以外はほぼ共通となる。その為、メッキなど内外装の加飾で差が付けられている。
また、全車にパワートレイン、ステアリング、エアコンをエコ、ノーマル、スポーツの3段階に変更できるドライブモードセレクト標準装備。更に、トップグレードのG”Z”系の2WD車にはオプションで、AVSが用意されている。なお、AVSを選択することで前述のドライブモードセレクトに、コンフォートとスポーツプラスの2モードが追加され、全5段階となり、制御される部分にもサスペンションが追加されるなど、上級スポーツカーに匹敵するような装備も選ぶことができる。
◆〈AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)〉
AVSは、電子制御により走行状況に応じて減衰力を変化させ、自動的に最適化するシステムで、あらゆる路面で快適な乗り心地と運転しやすさを実現する。

「G”X”」
一番安価なG”X”は、メッキパーツが廃され、ほとんどが艶なしブラックになる。さらに足元も15インチスチールホイールに樹脂フルキャップとなり、かなり質素な外観となっている。内装もインサイドドアハンドルまでブラックとなり、ステアリングやシフトノブもウレタンとなっている。本革ステアリングがメーカーオプションで選べるが、価格差が減ってしまい一番安価のモデルを選ぶ利点が無くなる。その為、G”X”はとにかく安価にカローラスポーツが欲しいという人以外にはオススメしにくいモデルになる。
「G」
中間グレードのGは、メッキをドアフレームモールにだけ使用し、フロントマスクはガンメタリック塗装となることで、G”Z”ほど派手ではなく、G”X”より質素ではないまさに中間モデルといったデザイン。ホイールも16インチのアルミホイールと、18インチほどハードでないところも好印象である。内装も、本革ステアリング、シフトノブが標準となり、メーターもアナログとなるが4.2インチTFTカラー液晶が付く。また、寒い時期にうれしいシートヒーターもGとG”X”は、1万6200円で単独装備できる。また、オプションでサドルタンカラーの本革+メランジ調ファブリックのシートが選択できる。なお、シートヒーターはこのオプションに追加することも可能となっている。
「G”Z”」
上級グレードのG”Z”は、メッキ加飾がフル装備となる他、スポーティグレードという側面も持ち合わせているのか、大径となる18インチアルミホイールやスポーツシートが標準となる。また、スピードメーターもセンターに7.0インチTFTカラー液晶画面を配してアナログ/デジタルの切り替えを可能にしており、より先進性もアピールするグレードとなっている。また、オプションでHUDも設定される。更に、17万5500円のプラスで、シートがセンシャルレッドカラーの本革+ウルトラスエードの仕様に変更できる。
そして、ステアリングヒーターが追加になる寒冷地仕様もある。
各グレードと車両本体価格
■ガソリン(8NR-FTS/1.2Lターボ)
●FF
・6MT(マニュアルトランスミッション)
G“X” 210万6000円
G 222万4800円
G“Z” 238万6800円
・CVT
G“X” 213万8400円
G 225万7200円
G“Z” 241万9200円
●4WD(CVT)
G“X” 233万2800円
G 245万1600円
G“Z” 261万3600円
■ハイブリッド(2ZR-FXE/1.8L+モーター)
●FF
ハイブリッドG“X” 241万9200円
ハイブリッド G 252万7200円
ハイブリッドG“Z” 268万9200円