新型「クラウン」、トヨタブランド初採用のハイブリッドシステム

トヨタ自動車が6月26日、フルモデルチェンジした新型クラウンを発売した。新型にはトヨタブランドとして初採用された、3.5リッターハイブリッドシステムと10段変速制御の「マルチステージハイブリッドトランスミッション」を搭載。
V6エンジンと2基のモーターから構成されるハイブリッドシステムに、変速機構を直列に配置したマルチステージハイブリッドシステム。エンジン回転数を広い範囲で使用できるシステムを活かした発進加速と、あらゆる車速域からのアクセル操作にもダイレクトかつ応答性の良い駆動力を発揮する。また、高速走行時は、エンジン回転数を低く抑え、低燃費で静かな走りを可能にしている。

◆3.5L V6 ENGINE 8GR-FXS × MULTI STAGE HYBRID SYSTEM
エンジンは、伸びのある加速フィーリングを磨き上げた自然吸気V6エンジンを搭載。動弁系パーツおよびピストンなどの往復運動系パーツの軽量化により、最高出力回転数6,600rpm.を達成。更に、吸排気バルブの開閉タイミングを最適に制御する「Dual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)」や、筒内直噴と吸気ポート噴射の2つのインジェクターを持ち、高い燃焼効率を可能にする「D-4S」を採用。全域にわたり高トルクを発揮し、アグレッシブなスポーツ走行を実現している。
エンジンは、最高出力220kW(299PS)/6600rpm、最大トルク356N・m(36.3kgf・m)/5100rpmを発生する。
モーターは、最高出力132kW(180PS)、最大トルク300N・m(30.6kgf・m)を発生する「2NM」型を組み合わせる。

◆10段変速制御(シーケンシャルシフトマチック[10速]+パドルシフト付)
エンジン回転数を広範囲で使用できるシステムに10段変速制御を採用。あらゆる走行シーンにおいて、ドライバーの意図に忠実なエンジン回転数の変化や応答性の良いモーターアシストを可能とし、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを実現。エンジン回転と加速感がマッチした、伸びやかで滑らかな走りを生み出す。また、ギヤ段ホールド可能なMモードを採用し、ドライバーが自由にギヤ段の選択・固定が可能。マニュアル感覚の操作も楽しめる。

◆DMI制御
路面勾配等により変化する必要駆動力および減速度に最適なギヤ段を選択する制御。更に、車両の前後・左右加速度からドライバーの運転嗜好を推測し、ドライブモードの切替なしに、運転嗜好に最適なギヤ段を選択できるAI-SHIFT制御も採用。ワインディング走行では、追加のスイッチ操作なしでもギヤ段をロー側へ変速、あるいはブレーキング時に積極的にダウンシフト。アグレッシブなスポーツ走行ではバッテリーからの出力アシストを行い、トルク感あふれる走りを引き出す。

◆JC08モード  燃料消費率(国土交通省審査値)
○グレード:3.5 RS Advance/3.5 S
・燃料消費率:18.0km/L
・平成30年排出ガス基準75%低減 国土交通大臣認定車
・平成32年度 燃費基準+30%達成車 低排出ガス車(車両重量1,880kg以上)
・平成32年度 燃費基準+20%達成車 低排出ガス車(車両重量1,870kg以下)
○グレード:3.5 G-Executive
・燃料消費率:17.8km
・平成30年排出ガス基準75%低減 国土交通大臣認定車
・平成32年度 燃費基準+30%達成車 低排出ガス車

◆WLTCモード
○グレード:3.5 RS Advance/3.5 S/3.5 G-Executive
・燃料消費率:16.0km/L
市街地モード:12.7km/L
郊外モード:16.4km/L
高速道路モード:17.7km/L
・平成30年排出ガス基準75%低減 国土交通大臣認定車
・平成32年度 燃費基準+30%達成車 低排出ガス車(車両重量1,880kg以上)
・平成32年度 燃費基準+20%達成車 低排出ガス車(車両重量1,870kg以下)
〈WLTCモード〉
WLTCモードとは、これまでクルマのカタログに表記されていた「JC08モード」に代わる燃費測定方法である。従来のJC08モードでは、燃費の値は1つだったが、WLTCモードでは、「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」と、3つの走行モードによる燃費とそれらを総合した「WLTCモード」の4つの燃費が表記される。そのため、ユーザーはそれぞれのクルマの使い方にあわせた実際の燃費をイメージしやすくなるという利点がある。