アウディ、新型『Se-tronGT』『RSe-tronGTperformance』導入・・限定25台「exclusive edition」も登場
アウディジャパンは、8月19日にBEV(バッテリー電気自動車)のフラグシップモデル「e-tron GTシリーズ」を全面的にアップデートし、『S e-tron GT』と『RS e-tron GT performance』を発売。また、発売を記念したグローバル限定(299台)モデル「RS e-tron GT performance exclusive edition」も発売した。
価格は、「S e-tron GT」が1728万円。「RS e-tron GT performance」が2469万円。日本では、25台限定の「RS e-tron GT performance exclusive edition」は、3129万円。

今回の全面的なアップデートにより、快適性のさらなる向上に加え、一段とスポーティかつパワフルに進化。また、エクステリアは、低くフラットなボンネットとワイドなシングルフレームグリルにより、存在感あるフロントビューとグランツーリスモにふさわしいワイド&ローのプロポーションを実現。ボディ同色グリルをブラックで囲むことで「e-tronモデル」としての個性を際立たせた他、新たなCI(コーポレートアイデンティティ)となる2次元デザインのフォーリングスやフロントグリル上部のボディ同色ペイントストリップで、モダンかつ先進的な印象を強調させている。サイドは、長いボンネットと低く流れるようなルーフラインにより、グランツーリスモとしてのエレガントさとスポーティさを融合した伸びやかで彫刻的なプロポーションを実現。リアは、美しいプロポーションとエアロダイナミクスを両立させた格納式リアスポイラーと水平基調のリアコンビネーションランプで構成し、夜間でもひと目でアウディと分かるシグネチャーデザインを採用。また、垂直フィンを備えた特徴的なディフューザーを備え、上部にはボディカラー同色のインレイを備え、ラグジュアリーな質感を視覚的にも表現している。


S e-tron GT
また、「RS e-tron GT performance」は、モータースポーツからフィードバックした流線型ディフューザーを採用し、フロントと呼応する立体的なL字型ブレードや、エアロチャネルの間に配した垂直の赤いリフレクターなど機能性とデザイン性を兼ね備え、スポーティなキャラクターを強調させた。ホイールデザインもアップデートし、「S e-tron GT」には、20インチポリッシュ仕上げのマルチスポークSデザインアルミホイール、「RS e-tron GT performance」には、20インチブラックポリッシュ仕上げの5スポークエアロモジュールアルミホイールを標準装着。さらに、「RS performance」モデル用オプションとして、2つの新しい6ツインスポークホイールを追加。さらに、「RS performance」モデル専用オプションとして、カーボン製ルーフ、スタイリングパッケージ、デコラティブパネルを含むカーボンパッケージ、またはマット仕上げとなるカーボンカモフラージュマットパッケージも用意されている。




インテリアもエクステリア同様に新しいCIが反映され、シート、ステアリングホイール、サイドシルプレート、デジタルコンテンツのデザインを刷新。ステアリングホイールは、上下がフラット仕上げとなり、12時の位置に配されたレッドのセンターマーキングは、「RS e-tron GT performance」のみの仕様。14段階調整機能付きのスポーツシートプラスが標準装備され、レザーフリーデザインパッケージを組み合わせると、ステアリングホイールにコントラストカラーのDinamica(ダイナミカ)ダイナミックオレンジのステッチが施される。インテリアの素材には、環境にやさしいマイクロファイバー素材のダイナミカとファブリックのカスケードを採用。スエードに似た見た目と手触りのダイナミカは、ほぼ半分がリサイクルされたポリエステルで、その一部はアウディモデルで使用したファブリックの残布でもあり、シート、ステアリングホイール、バーチャルコックピット上部のフード、ドアミラー、センターコンソール、ウィンドウトリムに使用している。パノラマガラスルーフは、標準装備で直射日光を最小限に抑え、ボタンを押すことで透明から不透明に変化する「ポリマー分散液晶(PDLC)」と呼ばれる高度なテクノロジーを採用したスマートガラスを搭載。マット仕上げのグラフィック面は、アウディを象徴するスポーティなハニカム構造をイメージしている。


「RS e-tron GT performance」には、ディープブラックのDinamica、バナジウムルックのデコラティブエレメンツを採用。天然繊維のようなファブリックのCascadeは、15%のセルビッチと35%のリサイクルされたポリエステルで作られていて、環境保護の観点から染色せずにシートやドアトリムに採用。また、カーペットおよびフロアマットは、エコニール製で、生産廃棄物、ファブリックやカーペットの残布、古い漁網などから100%リサイクルされたナイロン繊維素材となっている。


「e-tron GTシリーズは、10.1インチのタッチスクリーンを備え、MMI(Multi Media Interface)ナビゲーションシステムによる様々な機能をシンプルな操作で扱える他、メーターパネルには高解像度の12.3インチの液晶パネルを配し、アウディバーチャルコックピットプラスを搭載。新たにバッテリー温度、急速充電予測、プレコンディショニング状態など、高電圧バッテリーに関する情報と充電可能な最大出力をリアルタイムで表示。「RS e-tron GT performance」には、RS専用コンテンツを表示するディスプレイが装備され、MMI経由でホワイトのパワーディスプレイとスピードメーターを選択できる。



限定モデルの特徴は、人気のデイトナグレーパールエフェクトからインスピレーションを受けたというAudi exclusiveスペシャルボディカラーの「アラビカグレーメタリック」を採用。このカラーは、ブラウン、ゴールド、グレーのユニークな組み合わせで、日に当たると独特の深みと洗練さを兼ね備えた輝きを放つ他、新しいカーボンカモフラージュマットパッケージにより、力強い走りのイメージを一層際立たせている。また、Audi Exclusiveのプログレッシブホイールデザインをベースにした、6ツインスポークRSデザインアルミホイールは、ボディカラーのアラビカグレーメタリックを補完し、スポーティながらもエレガンスさをまとう外観を実現。タイヤサイズは、フロント265/35R21、リア305/30R21と前後で異なり、限定グランツーリスモにふさわしい圧倒的な接地感を確保した他、優れた制動力と耐熱性を備えたセラミックブレーキとアンスラサイトグレーのカラードブレーキキャリパーを採用している。

インテリアは、シートのセンターパネル、ショルダーアーチ、サイドボルスターにはフレッシュなミントグレーを使いステアリングホイールのセンターマークや、シートベルトに配されたモダンなモラバイオレットとのコントラストにより、スタイリッシュな雰囲気を演出。特別装備の「Audi exclusive edition」のレザーフリーパッケージを採用したスポーツシートには、DinamicaとCascade、アーティフィシャルレザーというサステナブルで高品質な素材を組み合わせつつ、ウォーターフォールステッチが施されている。また、ベンチレーションとマッサージ機能を備え、最上級の快適さを両立。Audi exclusiveによるデコラティブパネルには、ユーカリアンスラサイトを採用して、上質で落ち着いたキャビンに仕上げている。さらに、オールホイールステアリングおよびスポーツステアリングを標準装備し、取りまわしのよさと高速域での安定性を高次元で両立。また、乗り心地と走行性能を状況に応じて最適に制御するアクティブサスペンションをはじめ、アコースティックガラス、プライバシーガラス、e-tronスポーツサウンド、リアシートヒーターを含むテクノロジーパッケージ、先進のスマートパノラマガラスルーフも搭載する。



フロントアクスルには、新開発の最高出力176kW(240PS)のPSM(永久磁石同期モーター)を搭載し、「RS e-tron GT performance」は、フロントアクスルのパワーエレクトロニクスが見直され、さらに高い放電電流を確保するためにアップデートされたパルスインバーターを採用。リアアクスルにも新開発の最高出力415kW(565PS)を発生するPSMを搭載。前後ともに電気モーターには、ハードなドライビングに対応できるようにパワーリザーブ機能を備えている。「S e-tron GT」のシステム最高出力は、500kW(680PS)、「RS e-tron GT performance」は、680kW(925PS)を達成し、アウディ史上もっともパワフルな市販モデルとなった。また、出力の大幅増加に合わせてコンポーネントを再設計し、冷却システムを最適化することで、リアアクスル電気モーターの約10kg削減に成功。さらに、スムーズなパワー配分を実現するためにパワートレーンのドライブシャフトを強化し、四輪駆動の制御系改善を実施。「RS e-tron GT performance」には、新たなブースト機能を標準装備。ローンチコントロールを使用しない通常走行時、ステアリングホイールのPush-to-Passボタンを押すことで、出力が70kW(95)加わり620kW(842PS)を10秒間維持できる。なお、「S e-tron GT」の0-100km/h加速は、3.4秒、最高速は、245km/h。「RS e-tron GT performance」の0-100km/h加速は、2.5秒、最高速は、250km/hを誇る。
「S e-tron GT」のブレーキシステムには、新開発のスチールディスクとブラックキャリパーを組み合わせた大型ブレーキシステムを搭載。キャリパーは、オプションでレッドも選択でき、「RS e-tron GT performance」に標準搭載されるタングステンカーバイドコーティングされたブレーキディスクもオプションで選択可能となる。さらに、「RS e-tron GT performance」は、10ピストンキャリパーのセラミックブレーキをオプションで選択可能なほか、キャリパーのカラーは、アンスラサイトグレーまたはレッドから選べる。新しくなった「e-tron GT」シリーズは、2チャンバー&2バルブテクノロジーを採用した新開発のエアサスペンションを標準装備し、快適性を損なうことなくドライビングダイナミクスを飛躍的に向上。さらに、快適性重視とスポーティな走りをこれまで以上に幅広く設定できる革新的なアクティブサスペンションもオプションとして用意。『アウディドライブセレクトダイナミックハンドリングシステム』には、「エフィシェンシー」「コンフォート」「ダイナミック」の3モードがある。さらに、「RS e-tron GT performance」には、個別に設定可能なRS専用モード(RS1とRS2)が用意され、サーキット走行に最適なセットアップを実現するRSパフォーマンスモードも選択できる。オプションのアクティブサスペンションは、ハードなブレーキング時、コーナリング時、加速時にも各ホイールの荷重をバランスよく分散し、優れたグリップ性能を確保することで車体をほぼ水平に保ち、ステアリングレスポンスの精度を高め、スポーティな走行でのコントロール性を向上。また、アウディドライブセレクトで選択したモードにより、サスペンションがピッチングとローリングを補正して加速感を軽減するほか、車両停止時に車高を55~77mmの範囲で上昇させて乗り降りをサポートする「エントリー機能」も備える。スピンドルドライブを使用してリアホイールを最大2.8度操舵するオプションの「オールホイールステアリング」は、従来モデルに比べ、よりダイレクトなステアリングレシオを採用し、低速時のステアリング操作に必要な力を軽減。約50km/hまでは前輪と反対方向に操舵することにより、俊敏性と操縦性を向上。また、50~80km/hの間では、運転状況に応じて、後輪の操舵方向を前輪と同じ、または反対方向に調整。約80km/h以上では前輪と同じ方向に操舵することで、安定性を向上させる。また、最小回転半径も約0.3m短縮させる。

