三菱自動車、欧州向けの新型SUV『グランディス』公開
ミツビシモーターズヨーロッパビーブイは、7月1日に欧州市場向けの新型SUV『グランディス』を公開した。

新型『グランディス』は、2023年に欧州で販売を開始したコンパクトSUV『ASX』、コンパクトハッチバック『コルト』に続いて、アライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受ける「CMF-B」プラットフォームを採用。また、スペインのルノー社バリャドリード工場で生産される予定。2025年内より欧州で順次販売を開始するとしている。
フロントフェイスは、三菱自動車のデザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」を採用。ルーフラインが後方まで流れるようなサイドシルエットは、ダイナミックさと広い室内空間を両立し、新設計の19インチアルミホイールによって大胆でプレミアムな印象を付与。リアにおいては、「スカルプチュアルヘキサゴン」と呼ばれるデザインアイデンティティを採用しており、彫り込まれたような六角形のモチーフが力強さと三菱自動車のDNAを表現するとともに、水平に配したリアコンビランプが洗練とモダンな印象を表現。ボディサイズは、全長4410㎜×全幅2000㎜×全高1580㎜。






インテリアは、2列5名乗車仕様。リアシートは、最大で160mmの前後スライド機能を備え、ラゲッジスペースの積載容量は、434Lからリアシートを一番前にスライドさせた状態で566L、さらにリアシートバックを倒すと最大1455Lまで拡大できる。また、スイッチ操作でガラスの透過と調光の切り替えが可能なパノラマガラスルーフ(調光機能付)を用意。あらかじめ設定されたパターンに基づき全面透過や全面調光に加え、フロント透過・リア調光、フロント調光・リア透過といった調整が可能。また、縦型の10.4インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)を採用するとともに、Google 搭載車として先進的なコネクティッドサービスを提供。音声認識機能を使い通話や音楽の再生、エアコンの温度調整などができるGoogleアシスタントやナビゲーション機能、リアルタイムの交通情報を提供するGoogleマップ、スマートフォンのように音楽やゲーム、ビデオストリーミングなどの100以上のアプリを利用できるGooglePlayの利用が可能。スマートフォンと連携したい場合は、Apple CarPlay、Android Autoがワイヤレスで接続できる。加えてSDAを通じ、ドライバーの好みや走行状況に合わせて「パーソナル」「エコ」「コンフォート」「スポーツ」の4つのドライブモードを自在に選択することが可能。さらに、モバイルアプリ「Mitsubishi Motors」は、スマートフォンから駐車位置の確認ができるカーファインダーや遠隔で車両のロック、アンロックやエンジンを操作できるデジタルキーなどでコネクティッド機能を強化している。


新型『グランディス』では、MHEVモデルとHEVモデルの2種類のパワートレーンを設定。1.3リッター直噴ガソリンターボエンジンを搭載したMHEVモデルは、6速MT仕様と、7速デュアルクラッチオートマチックトランスミッション(7DCT)仕様から選択できる。エンジンは、いずれも最高出力103kWを発生。一方、HEVモデルでは、最高出力80kWの自然吸気の4気筒1.8リッターガソリンエンジンに36kWの駆動用と、15kWの発電用の2つのモーター、2つのインバーターとコンバーターを内蔵したパワーエレクトロニクスボックス、1.4kWhの駆動用リチウムイオンバッテリー、走行状況に応じて駆動を最適化するスマートマルチモードギヤボックストランスミッションを組み合わせ、最高出力115kWを実現。このHEVシステムは、リアルタイムで走行状況を解析し、パワートレーンの状態や電力使用量に応じてエンジンとモーターの最適な動力配分を自動で制御する。走行モードは、モーターの力だけで走る「EVモード」、モーターとエンジンの出力を活かした「ハイブリッドモード」、減速時に回生ブレーキによって減速エネルギーを回収して電力変換し、駆動用バッテリに蓄電する「回生モード」の3つが用意され、走行状況に応じて最適な走行モードが自動で選択される。さらに、ドライバーが任意で選択可能な「Eセーブ」モードを搭載し、駆動用バッテリーの残量を40%以上に維持することで、EV走行をしたい場面や登坂路などのモーターによるエンジンアシストが必要な場面に備え、電力を確保しておくことが可能としている。

