ロールスロイス、『ファントムチェリーブロッサム』公開・・お花見を刺繍で室内に再現
英ロールスロイスモーターカーズは、4月2日(現地時間)に日本の春の風物詩「お花見」からインスピレーションを得たビスポーク(特注)モデル『ファントムチェリーブロッサム』を公開した。
お花見のテーマは、ドア内に格納されたの傘の生地の内側にも舞い落ちる花びらのモチーフとしてあしらったほか、アークティックホワイトにクリスタルを重ねたボディには、後部座席のドアの中ほどまで優雅に細くなる特徴的なコーチラインが手描きで施され、繊細な桜の花のモチーフが添えられている。

この特注モデルは、日本人のオーナーの「子供時代と子育て時代の大切な花見の思い出を形にしたい」との希望を具現化した世界に1台の車両。構想自体は、3年前に始まり、ロールスロイスの職人たちがオーナーと対面し、そのビジョンを深く理解するところからスタート。車内のスターライト・ヘッドライナーには、繊細な色合いの満開の桜の花をちりばめた枝が刺繍されている。特にヘッドライナーに刺繍された桜の木の豊かな質感は、日本の伝統的な技術にインスピレーションを得た「畳織り」を採用し、枝が絡み合い互いに重なり合って伸びているように見える工夫が施されている。

サテンステッチで表現した花びら1つひとつは光の角度によってまるで宝石のようなきらめきを放ち、後部座席全体に舞い散るように配置され、プライバシー・スイートドアやパーティション・ウォールにも優美に広がっている。さらに、ロールスロイス初となる「3Dの桜の花びら刺繍」も施されていて、触感のある立体的なディテールはパーティション・ウォールを飾り、ドアに伝統的な刺繍で描かれた舞い落ちる桜の花びらと印象的なコントラストを表現。この3D刺繍は、糸を幾重にも重ねて自立する構造を形成するという新しい技法を専門家が開発したことで実現。それぞれの花びらは手作業で成形され、最終的な形を立体的に整えられてから車内の照明に合わせて柔らかな陰影を生み出すように配置されている。




