ピレリ、オールシーズンタイヤ「チントゥラート オールシーズン SF3」国内導入
ピレリジャパンは、オールシーズンタイヤの新製品「Cinturato All Season SF3(チントゥラート オールシーズン SF3)」を、7月から順次発売する。
国内発売サイズは、16インチ~19インチの全35サイズ。価格は、オープンプライス。
新製品の「チントゥラート オールシーズン SF3」は、中型車と小型車向けに開発されたタイヤ。設計には、バーチャル開発システムを駆使し、様々な気象条件下でブレーキング時に高レベルのコントロール性能を実現。全サイズ欧州タイヤラベリングのウェットグリップ最高評価「A」や、雪上でのコントロール性能の証として厳しい冬の条件で認定されたタイヤであることを示す「3PMSF」も取得している。乾燥した路面では、冬タイヤよりも夏タイヤに近い安定性、静粛性、転がり抵抗を確保している。
「チントゥラート オールシーズン SF3」は、3Dサイプを備えたアダプティブトレッドテクノロジーを前モデルから継承し、タイヤの寿命を通じて雪上でのグリップ力を向上させるべく改良を実施。タイヤが摩耗するとサイプ形状が直線からジグザグパターンに変化し、トレッドの深さが減少しても雪を捉える表面積を増加させる。サイプは、タイヤを通じて伝わるエネルギー量に応じて開閉し、必要に応じて冬用タイヤの形態からより硬くコンパクトな夏用タイヤのパターンに変化できるため、ブレーキ性能、ロードホールディング性能、ドライビング精度が向上。前世代と比較してより広い溝と鋭角な方向性トレッドパターン設計も雪上性能の向上に寄与し、雨天時の排水にも役立ち、ハイドロプレーニングのリスクを軽減させる。また、「チントゥラート オールシーズン SF3」は、欧州タイヤラベリングの騒音に関して「A」または「B」のグレードを獲得している。
新たな素材の採用によりトレッドパターンの溝が進化。一般的には、幅広溝を採用するとサマー性能に関して最適なパフォーマンスが損なわれるが、「チントゥラート オールシーズン SF3」に使用されたコンパウンドは高温下でもタイヤの剛性、安定性、応答性のバランスを保てる。加えて、寒冷時に高い運動性能を維持しながら高温時には、適度な硬さを保てる特殊な微細構造を持つ新ポリマーの配合と、低温時のグリップを確保する天然由来の新樹脂、濡れた路面でのグリップ力を損なうことなく雪上性能を最大化するリキッドポリマーなど、革新的な材料成分の導入により、寒さの中でもコンパウンドが硬化せず、冬でも同等のグリップ力を発揮する。その他にも、基本設計にバーチャルモデリングを使用することで、タイヤにかかる物理的応力の分布を正確に設計できる他、コンパウンドとトレッドパターンの設計を並行して開発可能としている。
なお、「チントゥラート オールシーズン SF3」は、バッテリーEVおよびPHEVの特性を高める技術を搭載したタイヤであることを示す「Elect」マークが入るサイズもある他、ドイツの独立認証機関であるDEKRA(デクラ)のテストによって、複合ブレーキ (ドライ、ウェット、雪の各条件を考慮)で高評価を獲得している。