トヨタ ジャパンタクシー 発売、日本の「おもてなしの心」を反映した次世代モデル

トヨタ自動車は、日本の「おもてなしの心」を反映した次世代タクシー『ジャパンタクシー』を開発し、10月23日より販売を開始した。そして、セダンタイプのコンフォートと違い、日本では珍しいスライドドアを採用したワゴンタイプで、新開発のLPG(液化石油ガス)ハイブリッドシステムを搭載したモデルである。

ジャパンタクシーは、日本の“おもてなしの心”を反映し、子どもや高齢者、車いす使用者、外国人観光客など、様々な人に優しく快適なタクシーとして開発。乗り込み高さ320mmの低床フラットフロアや幅720mm×高さ1300mmの大開口リヤ電動スライドドア(左側のみ)、車いすでの乗車も可能な構造など、グリップから構造全体に至るまで工夫と改良を重ね、様々な人に優しいユニバーサルデザインとした。ボディサイズは4400×1695×1750mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2750mm。乗車定員は5名(車いす乗車時3人乗り)。

フロントデザインは、横基調の格子をモチーフとし、面を強調したラジエーターグリルで、クラウンのヘリテージを引き継ぎながらもモダンな表情を表現。ロングライフで流行に左右されないスタイリングや、古くより日本を象徴する色として愛用されてきた藍色「深藍」のボディカラーをはじめ「ブラック」と「スーパーホワイトⅡ」全3色を展開。一目でタクシーと認識でき、かつ街並みを美しく統一することを目指した。

タクシー専用設計のこだわりとしては、ナビゲーション画面や料金メーターの位置を利用客にも見やすいセンター設置。ドライバー視点では、大きな窓、ピラーの位置・形状の工夫やフェンダーミラー等により良好な視界を確保。運転席周りでは、配車システムや空調などドライバーが操作する機器はドライバー席右側に配置。
タクシーは乗り降りなど道路で停止する事が多く、使用頻度の高いハザードスイッチはステアリングホイール右側に配置。機器類のを用途に合わせて見直し、機能性を向上した。ラゲージルームはスーツケースで平積み2個(77サイズ)、ゴルフバッグ4個(9.5サイズ)を収納できる401リッターを確保した。

パワートレーンは、新開発の直列4気筒1.5リッターLPG専用エンジンとモーターを組み合わせた、新開発LPGハイブリッドシステムを採用。低燃費とCO2排出量の大幅な低減を達成し、環境性能と動力性能を高次元で両立。燃費性能は、JC08モード19.4km/リットル。駆動方式は2WD(FF)となる。

そして、長く使うため高い耐久性のあるパーツの確保と、車両の維持費低減になる構造にする事で高い耐久性と経済性を実現。フロント・リア共に修理の必要がある部品のみ交換出来る構造にして、交換費削減を図った。具体的には、バンパーは3分割した構造のデザインを採用し、ランプはアウターレンズのみの交換を可能にした構造を採用。また、「匠」には省エネに繋がるLEDランプを採用し、メンテナンス費などの低減貢献。(「和」はハロゲンランプ)

衝突回避支援パッケージ「トヨタ セーフティセンスC」や6つのSRSエアバッグの標準装備など、安全装備も充実させた。

価格は標準グレードの「和(なごみ)」が327万7800円、LEDヘッドランプや天井内サーキュレーター、リヤシートヒーターなどを装備する上級グレード「匠(たくみ)」が349万9200円。(どちらも税込)。だだし、北海道、沖縄のみ価格が異なる。