トヨタ車体が新しい商用車と超小型モビリティーを提案【東京モーターショー】

トヨタグループでミニバンやSUV、商用車などの開発・製造を手がけるトヨタ車体は2017年10月12日、第45回東京モーターショー(開催期間:2017年10月25日~11月5日)の出展概要を発表した。トヨタ車体は「Focus Your Life Style」をテーマにブースを構成し、以下の2車種のコンセプトモデルを世界初公開するとしている。
『LCVコンセプト』
コンパクト・フレキシブル・マルチユースをキーワードに企画されたコンセプトモデル。LCVとは、Light Commercial Vehicleの意味で、商用車に求められる耐久性や経済性、積載性だけでなく、乗る人や働く人に“やさしい”という要素も考慮したマルチバンとなっている。今回のショーでは、以下の3つの仕様が出展される。
「LCV D-カーゴ コンセプト」
小口配送ビジネスの拡大を見据えた小型のデリバリーバンで、増加する女性配達スタッフにも配慮したモデルとされている。具体的には、助手席側の前後スライドドアと低床フラットフロアにより、荷物の積み下ろしがしやすい大開口の間口を実現。リアには、狭い駐車スペースでも開閉しやすい上下2分割式バックドアを採用している。また、状況に応じて助手席も積載スペースとすることが可能で、長尺物の積も積みことができる。 運転席は視界の良さが特徴で、ステアリング中央部には配達に必要な情報を提供する脱着式のタブレット端末を装備。助手席側から運転席へのウオークスルーが可能となっており、配達作業を助手席側で完結させることができる。ボディサイズは、全長4700mm×全幅1735mm×全高1885mm。室内スペースは、助手席側室内長3500mm×室内幅1550mm×室内高1345mm。乗車定員は1人になる。
「LCVビジネスラウンジ コンセプト」(内装のみ展示)
ビジネス専用ハイヤーのコンセプトモデル。ハイルーフボディーならではの、室内での着替えも可能な広々とした車内空間が特徴。リアキャビンの座席数は2座のみで、シートには最上級のリラックスを提供するコンフォータブルモードも備わる。使い勝手についても考慮されており、室内にはスーツケースや着替えといった必要なアイテムを取り出すことができるサイドアクセスラゲッジを採用。テレビ会議などに使える大型ディスプレイや、プライバシーを守る瞬間調光ウィンドウ、スライドテーブルなどを装備している。ボディサイズは、全長4700mm×全幅1735mm×全高1885mm。室内スペースは、助手席側室内長3500mm×室内幅1550mm×室内高1345mm。乗車定員は3人になる。
「LCVアスレチックツアラー コンセプト」(内装のみ展示)
車いすアスリートが、ひとりで楽に競技用具を積めるように特化した構造になっている。そして、走行時は快適に運転できるよう設計されている。車体には床下格納ワイドスロープと車高ダウン機能が備わっており、緩やかなスロープ角度により、車いすに乗ったまま楽に乗降することが可能。ステアリングを前後に動かせるステアリングテレスコピック機構と、シートが上下に可動するシートクッションリフターにより、車いすと運転席間のスムーズな移乗も実現している。また、車いす競技車両を積み込む度に分解していたアスリートの負担を軽減するため、分解せずにそのまま搭載出来るようにした。車内にはスライドトレイやスペアホイールの収納スペース、工具類を収める脱着式ツールボックスなども設けるなど使いやすさを追求している。ボディサイズは、全長4700mm×全幅1735mm×全高2120mm。室内スペースは、助手席側室内長3500mm×室内幅1550mm×室内高1580mm。乗車定員は2人になる。
『ワンダーカプセルコンセプト』
カーシェアリングやライドシェアリングでの利用も想定した、2人乗りの超小型モビリティー。フロントに突き出たラゲッジスペースと直立したフロントスクリーン「パノラミック・ビュー・スクリーン」が大きな特徴で、居住空間とラゲッジスペースへ同時にアクセスできる「イージー・アクセス・ドア」により、乗り降りのしやすさと使い勝手の良さを両立しているという。また、パノラミック・ビュー・スクリーンには車両情報や観光施設情報などの表示が可能。クルマが、乗る人に合わせて自動でステアリングやペダルの位置を調整する「オート・アジャスト・ポジション」により、初めて乗る人でも適切な運転姿勢を取ることができる。 ボディサイズは、全長2500mm×全幅1300mm×全高1600mm。乗車定員は2人になる。