トヨタ自動車のバン事業をトヨタ車体へ移管することに合意
トヨタ自動車とトヨタ車体は、これまでトヨタ自動車からトヨタ車体へ「委託」していたバン事業(バン、ミニバン、小型バス)における企画・開発・生産業務を、2018年11月より「移管」し、トヨタ車体が主体となって同業務を進めていくことに合意する。今後は、意思決定の迅速化と開発工数・費用の低減を加速し、バン事業の競争力を更に強化していく。
トヨタ車体は、1945年にトヨタ自動車工業(現:トヨタ自動車)の刈谷工場が独立し、トラックボデー専門メーカーとして発足。それ以降、「ハイエース(1BOX)」や「ランドクルーザー(SUV)」、「コースター(バス)」などの開発・生産を手掛け、完成車両メーカーとして活動領域を広げるとともに、トヨタのバン・SUV・商用車事業の中核を担ってきた。2000年代以降は、国内市場のけん引役として急成長してきたミニバンの開発・生産を担い、2017年には年間約70万台を生産するまでに拡大し、着実な成長を続けてきた。
2016年4月には、トヨタ自動車において、組織を製品群ごとに小括り化し、企画・開発・生産を一気通貫で担当する「カンパニー制」が施行された。そして、7つカンパニーが設立し、その内の1つとしてバンやラダーフレーム構造の車両を担当するCV Companyが発足する。バンやワゴン、SUVなどを担当するCV Companyは、「ランドクルーザー」、「ヴォクシー(ノア・エスクァイア)」、「ハイエース」、「コースター」、ウェルキャブなど多岐にわたる。
トヨタ車体は、CV Companyの一員として、開発・生産業務を引き続き担うとともに、トヨタ自動車と一体となって「仕事の進め方変革」や「もっといいクルマづくり」に取り組んできた。更に2018年1月には、バン事業において、新たに企画業務もトヨタ車体で行うこととし、バン系車種の企画・開発・生産を一気通貫で行う枠組みとなっている。
今後もトヨタ車体は、CV Companyの一員として同じ目標を共有し、この度移管されたバン事業において、これまで蓄積してきたノウハウを活かした更なる原価低減を進めていく。加えて、ニーズをきめ細かく反映した、世界中のユーザーに喜んでいただけるクルマを一台でも多く、スピード感を持ってお届けできるよう専門組織として主体的にクルマづくりに取り組んでいく。