トヨタ新型「クラウン」、アイシングループのアブソーバーなど採用

トヨタ自動車が6月26日より、販売を開始した新型「クラウン」に、アイシングループの新製品を採用。優れた安定性、操縦性、走行性能に貢献している。

◆「減衰力調整式アブソーバー」
新型の「RS」仕様のグレードに搭載された、「減衰力調整式アブソーバー」が高い走行性に貢献している。アイシン精機では、2012年から同製品のシステムサプライヤーとして、開発に取り組んでいる。車両状態量を精度良く推定できるアルゴリズム、減衰力調整幅の広いアブソーバー、最適な制御を行うECUをシステムで開発することで、高い性能を実現してきた。今回は、KYBと新型バルブを共同開発し、減衰力調整幅を拡大することで優れた操縦性と快適な乗り心地をさらに高いレベルで両立した。

◆「アウトサイドドアハンドル」
新型クラウンのコンセプトに沿ったスポーティな高い走行性と、高級感のある質感を両立したアイシン精機の「アウトサイドドアハンドル」を採用。空気の流れを調整して操縦安定性を高めるエアロスタビライジングフィン要素をデザインに取り込み、直進安定性やステアリングの手ごたえの向上に貢献。また、握り心地を向上させるため、人間工学に基づき、グリップの厚み、形状を最適化している。

◆「構造用接着剤」
接着剤には、鋼板同士を強力に接合するアイシン化工の「構造用接着剤」を採用。接着接合により自動車のボデー剛性を高め、操縦安定性の向上に貢献する。同製品が採用されたフロントアルミサスタワーは、車両軽量化のためにアルミと鉄をハイブリッド化したボデー構造を採用。従来アルミと鉄では融点が異なるため溶接が難しかったものを、セルフピアッシングリベットと同製品を併用することで電食を防止し剛性向上に寄与している。