スズキ、BEV世界戦略車の第1弾『e VITARA』を2025年夏頃から世界各国で順次発売
スズキは、11月5日に同社初となるBEV(バッテリー電気自動車)の量産モデル『e VITARA』をイタリアで公開した。
2025年春より、インドのスズキモーターグジャラート社で生産を開始し、2025年夏頃から欧州、インド、日本など世界各国で順次販売を開始する。
スズキのBEV世界戦略車第1弾の『e VITARA』は、コンセプトモデル「eVX」をベースとした量産モデルとなる。
デザインは、「High-Tech & Adventure」をテーマにBEVの先進感とSUVの力強さを併せ持つスタイルとし、大径タイヤとロングホイールベースを特徴とした存在感のあるデザイン。インテリアは、先進装備のインテグレーテッドディスプレイやタフな印象のパネルやセンターコンソールを採用。ボディサイズは、全長4275㎜×全幅1800㎜×全高×1635mm、ホイールベース2700mmとした。
パワートレーンは、モーターとインバーターを一体化した高効率の「eAxle」にリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを組み合わせ、発進時のキビキビとした加速と低速から高速までの追越し時のシャープな加速を実現。システムの合計出力は、49kWhの2WDモデルが106kW/189Nm、61kWhの2WDモデルが128kW/189Nm、61kWhの4WDが135kW/300Nm。電動4WDモーターで駆動する「ALLGRIP-e」は、スズキの強みである四輪駆動の技術を駆使し、前後に独立した2つの「eAxle」を配置。片側のタイヤが浮くような路面でも空転したタイヤにブレーキをかけ、反対側のタイヤに駆動トルクを配分(LSD機能)することで悪路からスムーズに脱出できる「Trailモード」も備えた。また、新しく開発したプラットフォーム「HEARTECT-e」では、軽量な構造、高電圧保護、ショートオーバーハングによる広い室内空間が特徴。メインフロアは、フロア下メンバーを廃止し、電池容量を最大化している。
なお、欧州向けの主要諸元表では、バッテリー容量が49kWhの2WDモデル、61kWhの2WD/4WDモデルを設定する。