スズキ、型式指定申請で2014年の不正事案1件が発覚

スズキは、国土交通省からの型式指定申請における不正行為の有無に係る実態調査指示を受け、調査の結果、2014年の不正事案が1件発見されたと発表。

不正の内容は、2014年9月の『アルト(貨物仕様/ABSなし)』の型式申請の際に提出した「トラック及びバスの制動装置の試験記録及び成績(TRIAS 12-J010-01-付表)」で、ブレーキをくり返しかけてブレーキが高温となった状態での停止距離を測定する「フェード試験」での停止距離を実際の試験で測定した停止距離より短く記載。不正の原因は、社内認証試験においてブレーキの踏力が規定値を大きく下まわる弱い力だったことで、停止距離が法規要件に対して余裕がない結果だったものの、試験成績書の提出期限に対して再試験を行なう時間がなかったため、試験に関与した者がブレーキを規定値近くまで踏み込んだ場合を想定した停止距離に書き換えても問題ないと考え、意図的に書き換えたものと推測しているとのこと。

性能確認再試験として、2024年5月18日に法規認証部門の立ち合いのもと、当該試験をやり直した結果、フェード試験の法規要件を十分に満たすことを確認。また、他型式への影響については、2014年以降のすべての開発機種の試験結果と成績書を照合し確認した結果、同じ不正があったのは『アルト』の貨物仕様のみであることを確認したとしている。
なお、現在の試験に関しては、社内認証試験に設計開発部門から独立した組織である法規認証部門が立ち合ったうえで試験結果と成績書の確認を行なうプロセスとなっており、不正を発生させない仕組みとなっているとした。

[対象車種]
・車名および型式:スズキ HBD-HA36V
・型式指定番号:17956
・通称名:アルト
・型式指定年月日:2014年11月12日
・量産/販売開始:2014年12月
・量産/販売終了:2017年12月
・累計生産:2万6023台
・販売台数:2万5999台