アストンマーティン、新型『ヴァンテージS』公開

アストンマーティンは、7月9日(現地時間)に『ヴァンテージ』をよりスポーティに仕上げた新型『ヴァンテージS』を発表した。すでに受注を開始しており、納車は、2025年第4半期に開始予定。

『ヴァンテージS』のフロントは、新たにボンネットブレードを中央に装備。グロスブラック仕上げ、または2×2ツイルカーボンファイバー仕上げで、より主張の強いデザインと同時にエンジンルーム内の熱排出の最適化にも寄与。フロントフェンダーには、ハンドメイドの真鍮鍛造で作られた「S」のバッヂがあしらわれている。赤いエナメルガラスを充填した「S」の枠は、オーナーが選んだアストンマーティンウィングバッヂの色に合わせ、ブライトクローム加工またはダーククローム加工が施される。リアには、車幅いっぱいに広がるデッキリッドスポイラーを備え、最高速度時のリアのダウンフォースを44kg増加させ、全体では111kgのダウンフォース(最高速時)を発生。ホイールは、特注で赤の差し色の入ったサテンブラック仕上げの21インチYスポークホイールも選択可能となっている。

内装は、アルカンターラとレザーの「Accelerate」仕様で、サテン2×2ツイルカーボンファイバー製トリムインレーを備え、シートにも「S」のロゴが刺繍されるほか、わずかに標準モデルよりも軽量になっている。また、ドライブモードを選択するためのローレット加工された金属製ロータリースイッチは、レッドまたはシルバーを選べる。ロータリースイッチの色は、シートベルト、コントラストウェルト、コントラストステッチ、ヘッドレストの刺繍にも反映され、統一感のあるインテリアに仕上がる。さらに、ラグジュアリー感をより一層高めたいユーザー向けに、「Inspire Sport」インテリアも用意している。

パワートレインは、最高出力680PS/6000rpm、最大トルク800Nm/3000-6000rpmにアップグレードされた、V型8気筒4.0リッターツインターボエンジンを搭載。また、スロットルペダルの重みとレスポンスを「S」の特性に合わせて改良を施し、「S」専用のドライブバイワイヤのスロットルマップを開発。さらに、ローンチコントロールシステムの最適化も行ない、0-62mph(100km/h)加速は、3.4秒、0-124mph(200km/h)加速は、10.1秒。最高速は、標準モデルと同じ325km/hを誇る。
そのほかにも、ビルシュタイン製DTXアダプティブダンパーのハードウェアのチューニングと、ソフトウェアのキャリブレーションによって、フロントのフィーリングとレスポンスを向上。一方、リアスプリングの剛性を下げることで圧縮と反発のバランスをとり、低速走行時の乗り心地を改良している。また、トランスミッションマウントの剛性を10%下げてボディとシャシーに対するパワートレーンの動きをコントロールできるようにし、車両の動きを路面に調和させてさらなる洗練を実現。加えて、リアサブフレームをラバーブッシュではなく直接ボディに取り付けることで、ダイレクト感とステアリングレスポンスも向上。同時にサスペンションのキャンバー、トー、キャスター角の微調整も行ない高い安定性を確保し、コーナーをスリリングに攻められるようになっている。